健康格差社会 第2版

「健康」というと、食事とか運動とか、個人の生活習慣改善が大切だといわれたりするが、どうやら個人へのアプローチや健康教育はいまひとつ成果を上げておらず、むしろ社会環境要因の影響が予想以上に大きいらしい。社会階層や教育年数、...

科学コミュニケーション論の展開

医療に関する情報発信も科学コミュニケーションの一部ということで。従来のような「一般市民は科学の知識が欠如しているから正しい知識を与えればいい」(=相手を変えるべき)という発想ではなく、科学コミュニケーションを「異文化コミ...

にがにが日記(と生活史と医療の話)

タイトルのとおり「日記」なのだけど、1日分の日記の中でも話題がどんどん移り変わっていって、その日(またはもっと長期間)に起きた出来事、思いついたこと、昔の話……なにしろテンポが良い。 人間、なんとなく一貫しているフリをし...

聞くこと、話すこと。

スキルやテクニックとしての聞き方や話し方ではまったくなく、自分や相手を「尊厳を持った一人の人間」として扱う方法、という感じ。沖縄の少女の調査を続ける研究者や、ユマニチュードの創出者など、さまざまな人へのインタビューも交え...

公衆衛生の倫理学

健康第一の社会は、どこか窮屈なところがあるのではないか?いや何を言っているんだ、健康が大事なことは否定できないし、それを国家が守ることも当然じゃないか。そう答えて話を終わりにしてしまうのは簡単であり、そしてまたそれが常識...

ナッジ×ヘルスリテラシー

望ましい選択を自発的に行えるように「そっと後押しする」ナッジと、健康や医療に関する情報を収集し、活用する能力であるヘルスリテラシー。ヘルスリテラシーの向上は重要だが、実際にはリテラシーが不十分な人や、健康行動に移せていな...

目的への抵抗

人間が自由であるための重要な要素の一つは、人間が目的に縛られないことであり、目的に抗するところにこそ人間の自由がある。   何らかの目的のためだけに行動するのではなく、目的から外れた行動に人間らしい喜びがあり自...