健康格差社会 第2版

「健康」というと、食事とか運動とか、個人の生活習慣改善が大切だといわれたりするが、どうやら個人へのアプローチや健康教育はいまひとつ成果を上げておらず、むしろ社会環境要因の影響が予想以上に大きいらしい。社会階層や教育年数、就労状況などが健康に影響し、「健康格差」が生まれている。医学だけでは到底収まらない話。

多くの人が健康でいられることを願っている。でも生活習慣を変えるのは大変だし、私たちは健康のためだけに暮らしているわけでもない。だからこそ「暮らしているだけで健康になれる環境づくり」というゼロ次予防の概念はとても大事だと思う。意志の力に左右されず、所得や境遇にかかわらず健康になれるような仕掛け、仕組みづくりが今後さらに重要視されそう。